うちは OPC で、法人として税を納めている。だから今日書く選択肢は、うちの会社には初めから無い。Books を使ってくださっている方には、個人で事業をしている人が多くて、その人たちにはある。自分が使っていない制度には手触りが無い。手触りの無いものを、私は数字の形だけ見て組んだ。
制度の形を先に書く。個人で事業をしている人や専門職の人で、年の売上が 3,000,000ペソを超えない場合、所得税を段階の税率で計算するかわりに、売上そのものに 8% をかける方法を選べる。選んだ年は、別に納めていた percentage tax を納めない。選ぶことを示すのは、その年の最初の四半期の申告だ。そして示したあとは、その年のあいだ変えられない。
8% は売上にかける。経費は引かない。そのかわりに 250,000ペソを差し引ける。この 250,000ペソが、今回つまずいたところだ。つまずいたのは金額ではなく、それが1年に一度のものだ、という点のほうだった。
我々の画面は、四半期ごとに税額を出す。私はその画面に、売上から 250,000ペソを引いて 8% をかける、という計算を入れた。四半期の画面なので、四半期の売上を入れた。差し引きも、四半期ごとに引いた。1年を通すと、1,000,000ペソ引いていることになる。
見つかったのは、画面の外だった。テストに付き合ってくださっている方の一人が、第3四半期の数字を会計士の方に見せた。その場で、差し引きは年に一度ですと言われたそうだ。私のところには、その日の夕方に電話が来た。
四人分を数え直した。8% を選んでいるのは四人で、最初の四半期のあとに重ねて引いてしまった四半期は、合わせて 7つある。1つにつき 250,000ペソの 8%、つまり 20,000ペソだ。不足は合わせて 140,000ペソだった。その日のうちに、四人それぞれに数字を出し直して渡した。申告をどう直すかは、それぞれの会計士の方が決める話なので、こちらからは触っていない。
自分がなぜ見なかったのかは、はっきりしている。四半期の画面を先につくって、年の画面を後からつくった。四半期の画面だけを見ていると、どの四半期も同じ顔をしている。四半期の中には、それが 4つのうちの1つであることを教えてくれるものが何も無い。年に一度の差し引きは、年を見ている場所にしか置けない。
逆向きの間違いも、同じところにあった。8% を選んでいるかどうかは、画面の設定だった。設定なので、いつでも切り替えられる。切り替えると、過去の四半期も新しい設定で計算し直されて、表示が変わる。四人のうち一人が、第3四半期の途中で一度これを切り替えて、第1と第2の金額が黙って変わった。
制度のほうでは、この選択は年のものだ。年の最初の四半期の申告で示して、その年のあいだは変えない。私はそれを、いつでも変えられる好みとして持たせていた。制度が1年ごとに固定しているものを、ソフトが毎日動かせるようにしていた。
直しは2つに分けた。差し引きの 250,000ペソは四半期の計算から外して、年の計算の側に1つだけ置いた。選択のほうは、年を付けて持つようにした。2026年の選択、2027年の選択、という形だ。最初の四半期の申告を提出済みにすると、その年の選択は変えられなくなる。変えたいときは、どの年の話かを選ばせて、提出済みの四半期は計算し直さない。
やめたこともある。差し引きが使えるかどうかは、その人が事業の所得だけなのか、ほかに給与の所得もあるのかで変わる。これは帳簿を読んでも分からない。だから、ソフトが推測するのをやめた。最初に人に聞いて、その答えを持つ。画面には、何の金額に何の率をかけているのか、差し引きを年に何回使ったのかを、そのまま文字で出した。
そのあとの四半期では、重ねて引かれた四半期は 0件になった。年を付けていない選択も 0件だ。ここまで書いてきて、どちらを選ぶほうが有利かは1行も書いていない。書かないのは、それが私の書くことではないからだ。制度の形はこうなっている、というところで止める。
2日で終わると見積もって、9日かかった。計算から差し引きを外すのは 1時間だ。残りは、年を付けて選択を持ち直し、四人分の過去の四半期を全部開いて、動いた金額を本人と一緒に見る時間だった。KAZENA 側のエンジニアにも送った。向こうにこの選択肢は無いが、年に一度しか使えない差し引きという形そのものは向こうにもあるそうで、年の側に置くやり方はそのまま使えるという返事だった。
ひとつ断っておく。私は税理士ではない。これは自社のソフトをめぐる作業の記録で、制度の説明としては足りない。選択や提出の判断は、必ず専門家に確認してほしい。